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特集記事

どう変わる? 成年後見制度 



2022年12月25日(日) さがみ農協協同組合茅ヶ崎ビルにて行われた 成年後見制度の研修の報告その②です 基 調  講  演  又村あおい氏(全国手をつなぐ育成会連合事務局長) トークセッション 又村あおい氏&関哉直人(弁護士) 主      催  一般社団法人 全国権利擁護支部ネットワーク



2022年12月25日(日)

さがみ農協協同組合茅ヶ崎ビルにて行われた

成年後見制度の研修の報告の続き



前回のご報告からお正月休みを挟み、さらにもう一月も終わりです。汗


前回の記事に


1.成年後見制度とはなんですか?

2.成年後見制度の現状

3.成年後見制度の課題     


についてご報告しました。


特に実際に利用している当事者、

親なきあとの心配を抱える親御さんの

声から多く課題が上がっていることがわかりました。


ここで弁護士の関哉直人さんのトークセッションが入ります。


●後見人の裁量が広すぎる。

 手厚くやっても、やらなくても咎められない。

 身上保護を本当にやってもらえるかわからない。

 財産管理のシステムとして割り切るしかない。

 

●コスト面 

 丁寧にやってもらっても、やってもらわなくても一律の料金

 これは声を上げるべきだと思う。


●専門職が後見人になること

 制度上信用という点で担保されるから専門職が起用されているが、

 ほんとに必要か?障害理解は?

 専門職でなくてもできるのでは?


●本人不在

 会議に本人が入っていない。どこで意思決定を?

 判断ができないという前提なので内容が難しい。

 本人が参加できる形にするべき。


関哉先生の制度の見直しについて考えること

●現在、後見人の仕事のメニューがない状態なので

 「これをやってほしい」ということオーダーするしかない。

 報酬がやったことで決まるシステムになると過剰に手を出す恐れもある。

●専任、解任、契約、報酬の場面で本人の意見を聞く機会を設ける

 意思決定のシーンは必要。本人に情報提供するべき。

 選ぶのは「ご本人」というスタンスを崩さないこと。

●身上保護の最低基準を設ける

 後見人の役割は周囲を調整することが大切なのでは?

●青年高銀制度に代わるものは?

 地域連携ネットワーク。後見だけではない連携が必要

 事業所、入所先、社協、ヘルパー事業所、行政ect・・・

●スポット利用については

 必要があるときだけスポットで利用して使わない時は枠を残す。

 相続した後の金銭管理のみしてもらう制度を残すなど・・・・

 スポット利用については日常の金銭管理までやってもらう。

 犯罪に巻き込まれないように見守る必要はある。


又村先生の講義に戻ります。


4.成年後見制度の抜本見直し検討が開始!!


・どこで見直しを進めているか・・

今回は法務省が「成年後見制度のあり方に関する研究会」を立ち上げました。

2022年6月から2024年3月ごろまで議論される予定です。    研究会の最新の報告はこちら


研究会では以下のことについて議論が進んでいくとのことです。

・成年後見制度を含めた総合的な支援として権利擁護支援を充実させていく

・国連の障害者権利生薬に関する初回の審査において日本の成年後見制度について



 厳しい指摘がなされたことに留意する。

・事実上成年後見制度をを廃止し、支援付き意思決定

 つまり、障害のある人が法的能力の行使にあたり必要な支援のあり方を検討


このような背景を踏まえて以下のようなことが検討されています。


□成年後見制度のスポット利用・・・必要な時だけ利用する


□後見人は必要な時に指名する仕組み


□後見人ではなく成年保護特別代理人(仮)を立てる


□包括的な代理権ではなく、遺産相続など特定の課題のみに代理する人を選任する仕組み


□現行の「類型」の見直し



研究会での議論結果は「法制審議会」へ報告され必要となれば民法が改正される段取りになっています。


又村先生によると大体次の制度の改正は7年後となる見通しとのこと。


報告は以上です。


**********

現在の制度は使いにくい、またはご本人の生活

そのものにはうまく機能していないということ

は理解できました。


年明け、すでに成年後見制度を使っている

理事長にもお話を聞きましたが、

やっぱりご本人の意思を確認するほど、

後見人とご本人の絆ができていないこと。

どこまで、やってくれるのか不明という実感があるそうです。


身上保護についてはやはり、

ご兄弟姉妹が後見人になると

うまくいくケースが多いが、

ご兄弟の方から「やりたい」「やってもいいよ」

という意思表示のない限り

親の方から「やるべき」というていで

指名するのはいかがなものか

というお話もありました。


木曜クラブの利用者さんは

19歳から60代まで・・・

ご家族構成、ご家族の状況がそれぞれなので

「これがいい」「これで大丈夫!」の形もバラバラです。


各ご家庭で、親御さんが元気で動けるうちに

心算しておくことは最低限必要かと思います。


7年後に新しい制度になった時

また検討することになるでしょう。

(7年間持ち堪えられるか・・)


私にとっても一番難しいトピックの

成年後見制度について

勉強を続けていきたいと思います。


*****


それにしても、全国手をつなぐ育成会連合会の

又村さんの制度説明は

とてもわかりやすくて助かります。

いつもありがとうございます。


育成会の報告ページ  報告がダウロードできます。











真冬なのに

タイムがもりもり


春のお花も元気に育っています。


ボードウ



後でもう一度お試しください
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